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美容治療

● ホウレイ線を改善できる頬の強揉み按摩NEW!

① ホウレイ線は、その上側の筋に硬結・圧痛がある。
筋は小頬骨筋、大頬骨筋、口角挙筋、笑筋などである。
母指と曲げ示指で硬結を挟むようにして、硬結がやわらかくなるまで圧迫・揉捏を行う。

② 2指でホウレイ線を広げて、ホウレイ線の部分を指圧する。
シワの深い方を重点的に行う。

治療時間、15分
皮膚が赤みを帯びて血行が良くなり、治療前と治療後を比較するとホウレイ線が薄くなっていることが分かる。
患者にも同じ要領で揉むことを指導する。
この部位は胃経であり、胃の弱りは陰陽の関係で脾の弱りから起こっていることが多い。
飲食のアドバイスも必要である。

● 顔の皮膚温を上げる鍼灸治療

・顔の部位の経絡診断
顔面部の真ん中の部位、眉間、顎(任脈、承奬穴・下承奬穴)は腎経が関係深い。
顔面部の目の下から鼻の横、顎(胃経、四白穴・巨髎穴、大迎穴、頬車穴)にかけての部位は胃経が関係深い。
顔面部の額(胆経、陽白穴)と目の外側部から下方(上関穴、下関穴)にかけては胆経が関係深い。
耳は三焦経と腎経が関係深い。

・検査
治療師の手の平で患者さんの顔面を触診して、最も冷えている部位を調べる。
右側の小腸経・顴髎穴と胃経・大迎穴が冷えていた。
皮膚温計で測定した。

右顴髎穴36.1度 大迎穴36.2度 左顴髎穴36.4度 大迎穴36.4度
その部位を経絡で判断する。
頬の頬骨の部位が冷えていることが多い。顴髎穴で心の弱りと思われる。

・顔の真ん中の部分が冷えている場合、腎経で最も冷えのあるツボに置鍼して温灸を行う。
例 腎経・太谿穴

・頬骨部の部位が冷えている場合、小腸経のツボに置鍼して温灸を行う。
例 上腕後側部の上小海穴が冷えていることが多い。

・顔の目の下の頬や顎が冷えている場合、胃経で冷えのあるツボに置鍼して温灸を行う。
例 胃経・陥谷穴、足三里穴

・顔の額や目の外側部から下方が冷えている場合、胆経で冷えのあるツボに置鍼して温灸を行う。
例 胆経・懸鐘穴、足臨泣穴

・耳が冷えている場合、三焦経で冷えのあるツボに置鍼して温灸を行う。
例 三焦経・清冷淵穴

治療
右上小海穴と足三里穴に刺鍼して響きを得て置鍼し、温灸をした。約3分間。
終わって顴髎穴と大迎穴の皮膚温を計ると顴髎穴36.4度 大迎穴36.5度になって0.3度程度上昇していた。

●眉間の縦シワは腎・膀胱の弱りから起こる。腎・膀胱に関係した関節運動法を行うと改善することができる。

眉間の縦シワの外側、眉毛の内端は膀胱経の攅竹穴である。
膀胱経の経絡上の症状は陰陽の関係で腎の弱りから起こることが多い。

背臥位
1)患者さんの手の示指と中指で眉間を広げるように皮膚を引っ張る。
2)治療師が両手の示指と中指で左右の踵の崑崙穴と大鐘穴を圧迫して牽引する。距腿関節の離開法。
眉間の引っ張った感覚がやわらぐことが分かる。
3)患者さんの手の示指と中指で眉間を広げる皮膚を引っ張った状態で、後頭骨/環椎関節の内天柱穴の離開法を行う。
眉間の引っ張った感覚がやわらぐことが分かる。

側臥位
・膀胱兪穴の位置する仙腸関節の上部離開法を行う。

・腎兪穴の位置する腰椎2/3椎間関節の逆捻転を行う。

●顔を温める方法
筆者の経験上、腎と大腸に関係するツボに刺鍼して温灸をすると顔を温めることができる。

背臥位
治療をする前に治療師の手で顔を触って温かさを確かめておく。
また左右でほほが冷えている方を判断する。
足の腎経で冷えているツボを調べて、置鍼して温灸をする。
手の大腸経で冷えているツボを調べて、置鍼して温灸をする。
例.太谿穴と曲池穴に置鍼して温灸。

腹臥位
身体の背面部では頸部の下天柱穴と腰部の腎兪穴が重要である。
腎の弱りで冷えの現れることが多い、京門穴と志室穴を調べる。
例.右腎兪穴と冷えのある志室穴に刺鍼して置鍼し、温灸を行う。
後頸部の左右・下天柱穴に刺鍼して温灸を行う。

背臥位
手足と背腰部のツボの治療で顔の皮膚温は高くなっているので、治療師の手で触って、治療前に較べて温かくなっていることを確かめる。
顔に手拭いをかけて温灸を行う。

●顔面の皮膚の温度を上げる方法
下肢の冷えの部分と肩井穴の鍼・温灸 
患者 背臥位 検査
治療師の手で顔全体を圧迫して皮膚の温かさを調べた。 
額の陽白穴,頬のけん髎穴,巨髎穴、咬筋部の大迎穴、下大迎穴など 
特に頬から顎にかけてややひんやりとした感覚があった。
治療
冷えていた足の母趾に温灸を3分間
腹臥位
肩井穴に置鍼して温灸を5分間
うつ伏せであったが「先生、顔が温かくなってきました」
  鍼を抜いて仰向けになってもらい顔をみると赤みがさして、頬を触るとだいぶ温かくなっていた。

●頭の湿疹のかさぶたの改善に、灸点紙の代わりにアルミ箔と線香灸が効く 女性 31歳 前号で頭のかさぶたに灸点紙と線香灸の症例を発表したが、灸点紙ではやりにくいのでアルミホイルを4枚重ねて2㎝大に作って、それをかさぶたに当てて2~3本束ねた線香を接触すると治療師はやりやすく、患者さんは熱感を強く感じて効果が大きい。 
治療の2日後に、かさぶたがボロッと落ちて改善する。 

●湿疹のかさぶたの改善に灸点紙・線香灸が効く 女性 31歳 
年末と年始で飲食が多く、特に肉を多く食べたことで頭の中に直径、1㎝ほどの大きさ、背中には1~2㎝のボコボコと盛り上がった湿疹ができた。 
症状が起こって4日たって治療したときは、湿疹部から浸出液が出ていた。 
その部位に灸点紙・線香灸を行った。 
背部には灸点紙、2枚を裏同士重ね、頭には1枚を湿疹部に置いて線香灸を押しつけて熱感を与えた。 
痒みの強い湿疹部は熱いけど、その熱さがすごく気持ちよいという。 
頭は手で髪の毛をよけても髪の毛の上からすることになるので、灸点紙は1枚で線香を長く押しつけて熱感を強くして行った。 
最初、1週間に2回、行ったところ湿疹部がかさぶたになってきた。 
かさぶたは熱感を感じにくくなっているので、線香の押しつける時間を少し長くして熱さを感じるように行った。 
次の1週間で2回、行うとかさぶたがボロッと落ちるようになった。 
寝て起きたとき、シーツにかさぶたがたくさん落ちるようになった。 
アルコールと肉を全く食べないようにしたことも改善を早めたが、灸点紙・線香灸の熱感がとても気持ちよく感じるということで、この治療が最も効果があったと思われる。 

●下まぶたのイボ(稗粒腫?)が透熱灸で改善した 男性 68歳 
按摩でかかっている男性患者さん。 
「顔のシミとかホクロは熱いけど、お灸で治りますよ」と説明したところ、「先生、実は顔を洗った時、左の下まぶたに硬い物を感じるんです。これが治りますか」 
下まぶたを押し下げて見てみると、内まぶたの粘膜の2㎜ほど皮膚に寄ったところに、直径2㎜ほどの肌色で盛り上がったイボ(稗粒腫と思われる)があった。 
この部位に最も細くて小さな艾柱を作って、下まぶたを押し下げながら透熱灸をした。 
最後まで燃やして、指で圧迫して熱感を緩和することはしなかった。 
ひどく熱いはずだが、まばたきをしない。 
「熱くなかったですかと」と聞くと「ちょっと熱かったです」 
糸状灸を5壮、行った。1週間に1回の治療回数で3回、行ったところ、患者さんは顔を洗うとき指で触っても気にならなくなったと報告してくれた。 
いまだかつて、こんなにも熱さに強い患者さんはいなかった。 

●灸点紙と線香灸による薄くなった眉毛の改善(中間発表) 
仕事上のストレスから右眉毛の外端に湿疹ができて毛が抜けた。女性 29歳   

治療の方法は灸点紙を裏と表で2枚、重ねて貼り、ピンセットで持って眉毛外端にあてて太い線香を押しつけ、熱感を加える。 
熱さは我慢できるギリギリの熱感を与えて、次々と当てるところを移動する。 
4~5回、繰り返すと皮膚が発赤してくる。 
時間にして3分程度である。 
腹臥位になってもらい、上肢、後頭部、背部を調べると、上肢では右上中渚、後頭部では耳の下の三焦経・天牅、肩甲間部で膀胱経2行線の膏肓、肓門であった。(いずれも右側) 
これらのツボに1寸3分・00番鍼を刺鍼して回旋・雀啄し、響きを得て置鍼した。置鍼部に温灸をした。 
最後にもう一度、背臥位になってもらい右眉毛に灸点紙・線香灸を行った。 
湿疹部の赤みが軽減していた。 

●我のホウレイ線の改善
1.顔面部の治療
 (1)按摩 
  ➀頬の垂れ下がりを改善 
   頬を片方の手で引き上げたまま、他方の 手で指圧・揉捏
  ➁ホウレイ線の改善 
   頬を引き上げて、ホウレイ線の部分に指圧 
 (2)鍼・温灸 
  ホウレイ線と頬に美容鍼を刺鍼
  置鍼して温灸(実際は顔に手拭いをかけて行う) 
 (3)関節運動法 
  ➀頸椎2/3椎間関節の上下棘突起間の滑り法 
  ➁後頭骨/環椎関節の離開法(風池穴) 
2.上肢・下肢の治療 
 ➀脾経で1穴(例 公孫穴)、胃経で1穴(例 陥谷穴)、肝経で
  1穴(例 太衝穴)、胆経で1穴(例 足臨泣穴)に刺鍼して
  響きを得て置鍼し、温灸。 
 ➁大腸経で1穴(例 合谷穴)、三焦経で1穴(上中渚穴)に刺鍼
  して響きを得て置鍼し、温灸。 
3.背腰部
  大腸兪穴、三焦兪穴、胃兪穴、脾兪穴、胆兪穴、肝兪穴、肩井穴、
  下天柱穴で硬結・圧痛のあるツボに刺鍼と温灸

●ホウレイ線の改善 
頬のホウレイ線の部位は、経絡では胃経、胆経である。その陰の経絡も治療するとホウレイ線を改善することができる。  
脾経・胃経・大腸経、肝経・胆経・三焦経で硬結・圧痛のあるツボの上方ずらし圧を行う。 
肝経:太衝穴と蠡溝・中都穴の上方ずらし圧 
脾経:公孫穴と地機・陰陵泉穴の上方ずらし圧 
胆経:足臨泣穴と陽陵泉・下陽陵泉穴の上方ずらし圧 
胃経:陥谷穴と足三里・上巨虚穴の上方ずらし圧 
後頭部の風池・完骨穴と天牖穴の上方ずらし圧 
片側のホウレイ線だけを治療すると、その側が改善して、反対側は改善しないので治療の効果が分かる。 

●ホウレイ線の改善 
ホウレイ線の部位は胃経が流注している。胃経の経絡上の症状は陰陽の関係で脾の弱りから起こっていることが多い。 
脾は昇清を主るということで胃、小腸、大腸から栄養物を吸収して持ち上げ、肝に運ぶ働きがあるので、内臓や筋も持ち上げる作用がある。反対に脾が弱ると内臓下垂や顔の筋が垂れ下がるようになる。 
また肝は筋を主るということで筋の収縮、弛緩と関係が深い。 
そこで患者さんに顔の頬を持ち上げてもらい、その感覚を確かめておいて、足の脾経、公孫、地機の上方ずらし圧と足の肝経、太衝、蠡溝・中都の上方ずらし圧をして、頬を持ち上げた感覚を比較すると、今回の実験では肝経のツボにずらし圧をした方がスムーズに持ち上げることができた。 
また胃経、胆経のツボの上方ずらし圧をしても、頬のたるみを改善する効果がある。 

●お灸による顔のシミの改善  
顔のシミに糸状灸をすると薄くすることができる。
シミの中に4箇所、糸状灸を、1週間に1回、4回行って、写真のように軽減するとこができた。灸の痕は、キズ改善テープを貼ると早く消すことができる。

①治療前 
   

②施灸後、キズ改善テープを貼る        

③4週間後の改善         

●顔を温かくする治療 
(1)冷えの診断 
①最初に顔を触診して、他の部位と比較して冷えているところがあるかを調べる。 
顎の冷えは腎の弱り、頬の冷えは脾の弱り、額の冷えは肝の弱りから起こっていることが多い。 
②腹部の冷えは、腎の弱りは臍から下が冷えている、脾の弱りは臍から上が冷えている、肝の弱りは季肋部から上脘あたりが冷えている。 
③上肢・下肢と顔の冷えの関係 
手の甲が冷えている場合は、顔の全体が冷えている。 示指が冷えている場合は、大腸経のホウレイ線から鼻の頭が冷えている。 薬指が冷えている場合は、耳が冷えている。 
下肢では腎の冷えは、アキレス腱部から踵、脾の冷えは足関節前部と膝の膝蓋骨、肝の冷えは足の親指と膝の内側部が冷えている。 
④背腰部では、腎の冷えは側腹部の第12肋骨端の京門穴、脾の冷えは第11肋骨端の章門穴、肝の冷えは第9肋骨端の部分が冷えている。 
(2)治療 
〔背臥位〕 
①上肢・下肢の治療 
顔面部は陽経の経絡では、胃経、大腸経、胆経、三焦経が関係深い。 
合谷穴、足三里穴、上中渚穴、足臨泣穴に刺鍼して運鍼し、響きを得て置鍼して温灸を行う。
②顔に手拭いをかけて、顔面部の冷えのある部分を重点的に、温灸を行う。 
〔腹臥位〕 
①後頸部の下天柱穴と肩部の肩井穴は重要である。 
②背腰部の脇から側腹部を触診して冷えのある部位から五臓の弱りを判断して、冷えの部位と兪穴に刺鍼して置鍼し、温灸を行う。 

●灸点紙と線香灸による稗粒腫の改善 
以前、治療改善例を発表した患者さんに、もう一度、稗粒腫の治療を行った。
左下まぶたの稗粒腫、1個が3回の治療でほとんど、見えなくなる程度に改善した。 


●灸点紙2枚を重ねた裏に反対に向けた灸点紙を貼った(合計3枚、肌に押しつけたときに、のりでくっつく感じを与えないために)
線香は太めの線香。
要領
稗粒腫に線香を接触して灸点紙が熱くなると、接触してすぐに熱さを感じるので、わりあい、テンポを早く行う。
20回くらい行うと、患部が赤くなる。少し時間をおいて、また行うという方法を3回、繰り返した。
治療時間は約5分である。
終わったとき、頬がヒリヒリする感じ。
この要領で3回、行ったところ、写真のようにほとんど見えなくなる程度まで改善することができた。

●透熱灸による顔のホクロ・イボの改善 
透熱灸を続けるとイボは小さくなる。


●灸点紙と艾によるお灸
頬の大きなシミなどは、火傷をさせないで熱刺激を加えるお灸で改善することができる。


●灸点紙と線香による熱刺激
稗粒腫や円形脱毛症は灸点紙の上から線香で熱刺激を加えることで改善することができる。

 

●灸点紙と線香灸による稗粒腫(ひりゅうしゅ)改善


治療の要領
(1) 灸点紙を3~4枚重ねる。肌に接触する面を表面にする。
(2) ピンセットでつまむ
(3) 太い線香に火を付ける
(4) 灸点紙を稗粒腫の上に置いて線香を押しつける

(5) 最初は熱を感じないが、数回の後、熱を感じる
(6) チクッというほどよい熱感を与えるようにして移動する
(7) 10回くらい行うと線香の灰が落ちる
(8) 20回くらい行うと皮膚が赤くなる
(9) 右の下まぶたに行うと右の腹の腹鳴が起こり、左の下まぶたに行うと左の腹の腹鳴の起こることがある。

●大腸経・合谷穴と胃経・陥谷穴を持続圧すると、目の下の稗粒腫に響く。
●下天柱穴の持続圧で響く。
●頸椎2/3椎間関節の関節運動法で響く。

●お灸によるイボの改善
イボにお灸が効く。
(イボとは、免疫が下がったとき、体内に潜んでいる「ヒトパピローマウイルス」による感染によって、皮膚が増殖したものである)
施灸前、ホクロの大きさは約6㎜大であった。
2週間に1回のペースで、3か月で6回、米粒大から半米粒大の大きさで5壮ずつ施灸した。
施灸の直後は、やけどの痕が付いたが3~4日で消えて、その度にホクロが小さくなった。
イボの大きさは約2㎜大になった。 

●お尻を小さくする方法
股関節の屈曲と凸軸回旋法

側臥位
(1)仙腸関節
股関節が屈曲するとき、すなわち腸骨が後方回転するときは、仙骨の上部は腸骨に対して前屈する。従って仙骨の前屈と上方滑り法か下方滑り法を行う。この手技で股関節屈曲の関節角度が大きくなる。
・例.前屈下方滑り法
(2)逆捻転
股関節を前屈する筋力は主に大腰筋と大腿四頭筋である。大腰筋の強化には、腰椎5・4・3・2・1椎間関節の逆捻転、大腿四頭筋の強化には、胸椎11/12椎間関節(脾兪穴の位置する部位)の逆捻転を行う。
(3)股関節の屈曲と凸軸回旋法
治療師の大腿部で患者の下腿部を押して股関節屈曲を行い、関節可動域の限界で、両手で凸軸回旋法を強く行う。最後に患者にも股関節屈曲に力を入れてもらう。

〔背臥位〕
(4)膝関節屈曲位で、股関節の屈曲と凸軸回旋法を行い、関節可動域の限界でさらに股関節屈曲に力を入れてもらう。また膝関節伸展位でも同様に行う。 (5)膝関節伸展位で、股関節屈曲自動運動(下肢を持ち上げる動作)を行ってもらい、それに治療師が抵抗する。
また上げた状態から股関節伸展(下肢を下げる動作)を行ってもらい、それに抵抗して、筋力向上をはかる。 

●お尻を小さくする方法
股関節の内旋・外旋運動の改善

関節運動法 〔背臥位で股関節・膝関節伸展位〕

⑴股関節の外旋
①大転子を臀部の方(ベッド側)に圧迫して股関節外旋と凸滑り法を行いながら、他方の手で大腿部を外旋する。
②次に、外旋の関節可動域の限界で患者さんにさらに外旋に力をいれてもらう。
③さらに、外旋と凸滑り法を行いながら、関節可動域の中間で患者さんに外旋に力を入れてもらい、それに治療師が抵抗を加える。
関節可動域の限界でも治療師が凸滑り法を行いながら、患者さんに外旋に力を入れてもらう。

●内旋も、股関節の内旋と凸滑り法を行いながら同様に行う

●お尻を小さくする方法
股関節の外転と凸滑り法(側臥位)

(1)仙腸関節
股関節が外転するとき、仙腸関節では腸骨が頭方に滑る。従って仙骨を足方に滑らせればよいということで、仙骨の下方滑りを行う。

(2)股関節の外転は、肝の機能と関係が深いので、肝兪穴の位置する胸椎9/10椎間関節の逆捻転を行う。

(3)股関節の外転と凸滑り法
①大転子を床側に圧迫しながら他方の手で下肢を持ち上げて、外転と凸滑り法を行う。
②治療師が大転子を圧迫して凸滑りを行いながら、患者さんに股関節外転に力を入れてもらい、さらに関節可動域を拡大する。
③治療師が大転子を圧迫して凸滑りを行いながら、患者さんに股関節外転に力を入れてもらい、治療師がそれに抵抗して筋力の増強をはかる。
④股関節外転位から患者さんに内転(下肢を床側に下げる)に力を入れてもらい、それに治療師が抵抗して筋力の増強をはかる。

●お尻を小さくする方法

股関節の内旋・外旋運動の改善

関節運動法 〔背臥位で股関節・膝関節伸展位〕

⑴股関節の外旋
①大転子を臀部の方(ベッド側)に圧迫して股関節外旋と凸滑り法を行いながら、他方の手で大腿部を外旋する。
②次に、外旋の関節可動域の限界で患者さんにさらに外旋に力をいれてもらう。
③さらに、外旋と凸滑り法を行いながら、関節可動域の中間で患者さんに外旋に力を入れてもらい、それに治療師が抵抗を加える。
関節可動域の限界でも治療師が凸滑り法を行いながら、患者さんに外旋に力を入れてもらう。

●内旋も、股関節の内旋と凸滑り法を行いながら同様に行う

●お尻を小さくする方法
⑴お尻が大きい原因
①肥満
②運動不足
③肝臓の弱り:身体全体のバランスから、お尻だけが大きい場合は肝臓の弱りが原因であると推測される。
お尻は横に出っ張るように大きくなると、大きく見えるわけで、身体の横側に症状が現れるのは胆経の弱りであり、その根本は陰陽の関係で肝の弱りであると推測される。

⑵ 身体測定
①体重
②サイズ測定:ウエスト、ヒップ、大腿部

(3)検査
股関節の外転(外側挙上)、伸展(後方挙上)、屈曲(前方挙上)の関節可動域

(4)治療
1)関節運動法
①脊椎椎間関節
胸椎9/10(肝兪穴の位置する関節)と胸椎10/11(胆兪穴の位置する関節)の逆捻転
②仙腸関節
前屈上方滑り法と後屈上方滑り法(●腸骨を足方に圧迫する)
後上部・後下部離開法
腸骨の足方圧迫と坐骨穴の内方圧迫
③股関節
外転・内転と凸滑り法、屈曲・伸展と凸軸回旋法、内旋と凸滑り法

2)経絡按摩
下肢の胆経・肝経、膀胱経・腎経、胃経・脾経と臀部・腰部の按摩

関節運動法 〔側臥位〕

①仙腸関節の後屈の手技(後屈上方滑り法あるいは後屈下方滑り法)をしながら股関節の伸展運動(下肢を背部に反らす)。

②関節可動域の限界で、さらに患者さんに伸展に力を入れてもらう。

③腰椎の逆捻転をした後、逆捻転をしながら股関節を伸展させる。限界で、さらに患者さんに伸展に力を入れてもらう。

④股関節の伸展と凸軸回旋法 
治療師の大腿部で患者の下肢を押して強く股関節伸展を行い、両手で凸軸回旋法を強く行う。
膝関節を屈曲位で行う
膝関節を伸展位で行う
限界で患者さんに伸展に力を入れてもらう。

〔腹臥位〕
①仙腸関節
仙骨下部を床側に圧迫して仙腸関節の後屈を行いながら、治療師の膝で大腿部を持ち上げて、股関節伸展の関節可動域を増強する。
限界で患者さんに伸展に力を入れてもらう。
②腰部・仙骨部・股関節の全体の伸展 
腰部を圧迫しながら治療師の膝で持ち上げて股関節伸展を行う。
③筋力増強の抵抗運動
・下肢を天井側に持ち上げさせて、治療師が抵抗する
・下肢を床側に下げさせて、治療師が抵抗する

●お灸によるホクロの改善
ホクロの改善で米粒大のお灸を10壮行ったところ、黒く焦げて腫れた。
しかし続けると小さくなる可能性があると思われる。

 ●ホウレイ線の改善
・ホウレイ線の部分は胃経と大腸経である。
胃と陰陽の関係の脾に「脾は昇清を主る」という作用がある。
脾の力が弱くなると、胃下垂など身体の全ての内臓や器官が下垂する傾向が現れる。
また「肝は筋を主る」という作用があり、ホウレイ線は肝の弱りから頬の筋を引き締める作用が弱くなって起こっていると考えられる。
従って下肢の治療穴は、胃経の足三里・陥谷、脾経の陰陵泉・公孫、肝経の曲泉・太衝などに硬結・圧痛があれば治療穴となる。
背腰部の胃兪、脾兪、肝兪を徹底的に治療して内臓を強化することが大切である。
また胸椎9/10棘突起間にある「筋縮」というツボも全身の筋を引き締める作用があるので治療穴となる。
これらのツボを治療して写真のようにホウレイ線が改善した。 
 
       治療前        →      治療後

●頚のイボの改善 男性 66歳
頚に2㎜大のイボが出来た。このツボに透熱灸を10分間、50壮くらい施灸したら4~5日後に取れていた。
施灸の次の日からイボに少し痒みを感じて触っていた。4~5日たって触ったらいつの間にか無くなっていて、鏡で見ると薄茶色のシミが残っていた。


治療前


治療後

●ホウレイ線の改善 女性 30歳
アトピーがあってホウレイ線のシワが深い女性。
筆者の経験からホウレイ線の原因は、脾・胃の弱りから起こることが多い。

〔治療〕
①硬結・圧痛が強くあった右陰陵泉・足三里に置鍼。
②頬を上方に圧迫して皮膚を持ち上げた状態で、ホウレイ線の部位に示指圧。
③ほほの引き上げ揉捏。
④顔に手拭いをかけて温灸。
⑤頸椎2/3椎間関節の回旋と上方滑り法(ホウレイ線の部分に響く)
             
治療が終わって、患者さんが鏡を見るとホウレイ線が薄くなったのを実感できる。4回行って、はっきりとシワが浅くなってきた。 

 


治療前


治療後

●ホウレイ線と二重顎の改善 女性 48歳
最近、少し肥ってきて、頬のタルミとのどが二重顎になりそうですとの訴え。 
以前から肩凝りで鍼治療にかかっている患者さんで、確かに、すでにホウレイ線と、のどに横シワが目立ってきている。
筆者の経験上、脾胃の弱りから起こることが多いので、背臥位で腹部を調べると胃経募穴・中脘穴が硬くなっていて冷えていた。
第11肋骨端の下際の脾経募穴・章門穴も圧痛があった。
下肢の胃経・脾経を調べると両側の足三里穴と左地機穴に硬結・圧痛があった。
〔背臥位〕
・刺鍼:足三里穴と地機穴に1寸3分・00番鍼を刺鍼して響きを得て置鍼した。枕を外して、のどの二重顎のシワの部分とホウレイ線の部分に美容鍼の5分・02番鍼を刺鍼して置鍼した。
・温灸:中脘穴と置鍼してあるシワの部分に温灸をあてて温めた。
筆者には聞こえなかったが、お腹が動いていているという。
・按摩:鍼を抜いて、シワの部分を広げるようにしてシワの部分に指圧した。
頬と側頭部に「引き上げマッサージ」を行った。
〔腹臥位〕
後頸部はのどと頬に関係が深いので筋の硬結を調べると、第2頸椎棘突起部(下天柱穴)に硬結があった。
また背部の脾兪穴・胃兪穴・関元兪穴にも硬結・圧痛があったので、これらのツボに刺鍼して運鍼し、置鍼して温灸を行った。
〔背臥位〕
最後に背臥位になってもらい頸部の関節運動法を行って、前頸部と顔に按摩を行って終了した。
終わって鏡で見ると顔の血色がよくなって、シワが薄くなっていた。

●ホクロの改善
・使用鍼:03番鍼
約10㎜刺鍼して回旋・雀啄し、ジーンとした感じで響かせる。
置鍼して約1分間、温灸をする。
さらに約1時間、置鍼したままにする。
1週間で5回治療して、ホクロの大きさがやや小さくなった。
03番鍼を置鍼して温灸を約1分間、行った。

●上唇の縦のシワは、肺の弱りから起こると推測される。
⑴ 指圧
上唇は大腸経が左右から流注して交差するところである。しかし大腸経に症状が現われるのは、陰陽の関係で肺の弱りが推測される。 そこで肺経で圧痛のあるツボを指圧しながらシワの部位を揉んで、圧痛が変化するかを実験した。 患者さんの手の指で上唇を左右に広げて引っ張られた感じと、指先で軽く叩いて痛みの感じを確かめた。

① 上肢の肺経で最も硬結・圧痛のあるツボを2穴(尺沢穴と列缺穴)指圧しながら、 もう一度、上唇を広げることと叩くことをしたら感覚が軽減した。
② 肩甲間部の外肺兪穴を指圧しながら上唇を広げて叩くと感覚が軽減した。 
⑵ 関節運動法
上唇の違和感に対して改善効果のある関節は、次の関節である。
① 頚椎1/2椎間関節の滑り法
(回旋を矯正して、さらに天井側に圧迫する)

●実験:下まぶたの内側のシワは、心臓のよわりから起こると推測される。
・小腸経のツボの流れは最後、頬の顴髎(けんりょう)穴から耳の前の聴宮穴で終っているが、経絡の流れは、「頬に分かれて䪼(せつ・ほほぼね)に上がり、鼻に抵(いた)り目の内眥に抵り、斜めに顴(かん)を絡(まと)う」となっていて、顴髎穴から目の内眥に流れて足の太陽・膀胱経につながっている。この小腸経の流注部位にシワなどの症状が現われるのは、陰陽の関係で心の弱りによることが多い。
そこで心経で圧痛のあるツボを指圧しながらシワの部位を揉んで、圧痛が変化するかを実験した。
下まぶたの内側部、下眼窩の骨の上を患者さんの示指で圧迫して圧痛を確かめた。
① 肘内側部・心経・少海穴の圧痛を指圧しながら、もう一度、下まぶたを圧迫してもらうと圧痛が軽減した。 
② 肩甲間部の外心兪穴を指圧しながら下まぶたを圧迫すると圧痛が軽減した。
・関節運動法
下まぶたの内側のシワに対して改善効果のある関節は、次の関節である。
① 胸椎5/6椎間関節
② 後頭骨/環椎関節(内天柱)の離開法 

●実験:のどのシワ、二重顎の改善
⑴ 按摩
のどのシワの部位は、正中線は任脈でその横側は胃経である。
胃経の経絡上に器質的な症状が起るのは、陰陽の関係で脾経・脾の弱りが考えられる。
下肢・脾経の最も硬結・圧痛のあるツボを指圧しながら、のどを揉むと、揉まれた感覚が軽減する。
脾経で圧痛があるツボは、主に陰陵泉穴、地機穴、公孫穴などである。
さらに足三里穴も同時に指圧すると、のどの違和感がはっきりと軽減することがわかる。
例.脾経・地機穴と胃経・足三里穴を指圧しながら、のどの前・上部を揉むと違和感が軽減する。

⑵ 関節運動法
のどのシワに対して直接関係のある関節は次の関節である。
① 頚椎2/3椎間関節の滑り法
② 頚椎1/2椎間関節の回旋と前方滑り法
③ 後頭骨/環椎関節の離開法 
最も、のどに響きが起こる関節の治療を行う。
例.のどを揉みながら頚椎1/2椎間関節の回旋と前方滑り法を行ったところ、のどの違和感が軽減した。 

●顔のシワに対する五臓の弱りの推測
顔のシワの部分に叩打法とシワ伸ばしを行って、シワと関係する上肢・下肢の五臓五腑のツボを持続圧して改善の変化を確かめた。
① 眉間のシワ
腎・膀胱の弱りが関係すると予想して、硬結・圧痛のあった照海穴と申脈穴を母指持続圧して眉間のシワに叩打法を行うと叩かれた感覚が軽減し、またシワを伸ばすと皮膚を伸ばされた感覚が軽減した。
② 額の横シワ
肝・胆の弱りが関係すると予想して、硬結・圧痛のあった太衝穴と足臨泣穴を母指持続圧して額のシワに叩打法を行うと叩かれた感覚が軽減し、またシワを伸ばすと皮膚を伸ばされた感覚が軽減した。
③ ホウレイ線のシワ
脾・胃の弱りが関係すると予想して、硬結・圧痛のあった公孫穴と陥谷穴を母指持続圧してホウレイ線のシワに叩打法を行うと叩かれた感覚が軽減し、またシワを伸ばすと皮膚を伸ばされた感覚が軽減した。
また肺・大腸の弱りと予想して、硬結・圧痛のあった魚際穴と合谷穴に母指持続圧を行っても、同様の結果が得られた。
④ 上唇の縦シワと顎の地倉穴からの縦シワについては研究中である。 

●顔のシワに対する五臓の弱りの推測
①眉間のシワ
女性で慢性腎炎の方にかかっていただいたところ、眉間に2本、太いシワがあった。腎の弱りのある人は眉間の膀胱経にシワができることがある。
②ホウレイ線のシワ
普段からホウレイ線にシワのある女性が、飲食の機会が多くなって少し太ったら、ホウレイ線のシワがひどく目立ってきた。
③上唇のタテシワ
10年間、以上、按摩にかかってもらっている高齢の女性患者さん。
普通体型で、やせたわけでもないのに、上唇のタテシワが目立ってきた。
④目尻のシワ(カラスの足跡)
胆経の瞳子髎穴の部位であるが、肝臓の弱りで現われると推測される。
⑤額の横シワ
アトピー性皮膚炎で額の横のシワが気になるという女性の患者さんで、肝兪穴が最も凝っていた。

・まとめ
腎臓の弱りは、眉間の縦シワ
肝臓の弱りは、額の横シワと目尻のシワ膵臓の弱りは、ホウレイ線と上唇の縦シワ、地倉穴から下の顎の縦シワ 

●ホクロの改善
・使用鍼:03番鍼
約10㎜刺鍼して回旋・雀啄するとジーンと響かせる。 
置鍼して約1分間、温灸をする。
さらに約1時間、置鍼したままにする。
2週間で10回治療して、ホクロの大きさがやや小さくなった。
色もやや薄く変わってきた。

●ホウレイ線のセルフマッサージ 
・口を閉じ、中から膨らませてホウレイ線の部分を指圧し、次にホンレイ線に沿って縦にマッサージする。
・片手でホウレイ線を広げて、他方の指でホウレイ線を指圧し、次に縦にマッサージする。
・ホウレイ線の改善に胃経・陥谷穴と大腸経・合谷穴、脾経・公孫穴の指圧 

● 顔にびっしょりと汗をかいた 男性 46歳
特に美容治療ではないが、男性でアルコールを多量に飲む患者さんを治療したところ、最も硬結・圧痛のあったツボは右肝兪と右志室であった。
このツボに1寸3分・00番鍼を刺鍼して運鍼し、響きを得て置鍼して10分間くらい温灸を行った。
この後、按摩をして仰向けになってもらうと顔から汗をびっしょりとかいていた。
この症例のように内臓の最も弱っているツボを治療すると、顔と直接に関係のない臓腑のツボでも顔面部に気・血が巡って皮膚の温度が上がって汗をかく。内臓の弱りを改善することが美容治療につながる。 

●ホウレイ線の改善の実験
頬のホウレイ線の部位は、経絡では胃経と大腸経である。
大腸経と胃経の最も硬結・圧痛のあるツボを調べると、右合谷と左足三里であった。
まず患者さんの手で頬のたるみの部分を外側・上方に持ち上げてもらうと、皮膚の感覚はムニュとした感じであった。
次に治療師が足三里と合谷を指圧しながら、もう一度、頬を持ち上げてもらうとパツッとした感じで、皮膚が引き締まった感覚になった。この実験から最初に胃経と大腸経のツボを治療すると、身体全体がよくなった結果、ホウレイ線のたるみが改善されるので、さらに患部の治療を行うと確実によくなるとことが期待できる。 

●ホウレイ線の改善の実験
頬のホウレイ線の部位は経絡では胃経と大腸経である。
頬を外側・上方に持ち上げるとホウレイ線のシワが薄くなるので、ホウレイ線は胃経の筋のたるみと推測される。
胃経は陰陽の関係で脾経と関係が深い。
脾の生理機能のひとつに昇清というのがあり、症状に脱肛、胃下垂、子宮脱というのがある。
※昇清:水穀の精微を肺に上昇させる働き。気を上昇させる働き。
脾の昇清の機能が弱くなると、いろいろな内臓が下がる傾向となり、さらに胃経の流注部位の筋もたるんでしまうと推測される。
・実験
患者:背臥位 治療師:足方に位置する
患者さんに手で頬を外側・上方に持ち上げてもらって、その引っ張られた感覚を確かめてもらう。
治療師が下腿の胃経、脾経で最も硬結・圧痛の強いツボを調べる。
今回の例では右足三里と右陰陵泉であった。
この2つのツボを持続圧しながら患者さんに、もう一度、頬を持ち上げてもらうと、治療の前にムチッとした感じが、皮膚がすぐに引っ張られて引き締まった感じになった。
このことで「少し、たるみが改善された」と推測された。
これだけの実験であるが、下肢のツボと背腰部の脾・胃のツボに十分に鍼・温灸を行うと、一層、たるみ改善の効果があると予想される。 

●美容の基本的な考え方:胸腹部内臓の機能を強化して肌を内面から健康的にして、さらに顔に美容の治療を行う。
・具体的な治療
①冷えと便秘を改善して皮膚の新陳代謝をよくする。
腎は「一身の陽気・陰気を主る」ということで、全ての臓腑の根本的な蔵である。従って腎の治療を重視し、腎兪・志室 関元兪穴の硬結・圧痛・冷えを調べて刺鍼・温灸を行う。
また頭頂部の百会穴は自律神経、内分泌、顔面感覚器官、胸腹部内臓、上肢・下肢の全てに関係が深いので必ず治療を行う。
②顔面部は陽経六経絡全てに関係が深いが、主に胃経(足三里)と胃兪、大腸経(合谷)と大腸兪を治療する。
③第2頸椎棘突起部の硬結
この阿是穴は顔面の症状に関係が深いので治療する。
④頸部・顔面部・頭部の按摩
美容であっても揉捏では皮膚をずらすような揉み方をしないで、ある程度圧迫して皮下の硬結をほぐして気の巡りを改善する。
⑤顔面部の刺鍼
03番鍼を用いてシワやシミの部分、タルミの部分に刺鍼して置鍼する。
⑥温灸
顔面部の置鍼部にタオルをかけて、その上から温灸を行い、血液循環を改善して皮膚の新陳代謝を促進する。
⑦頸部の関節運動法
頸椎2/3椎間関節、頸椎1/2椎間関節および後頭骨/環椎関節の関節運動法を行うと頸部、顔面部、頭部の症状が改善される。

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