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​8 関節運動法・臨床発表

右腎兪穴の位置する腰椎2/3椎間関節の逆捻転を行って、138mmHgの血圧が116mmHgに、22mmHg下がった。

男性 71歳

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普段、上の血圧が160くらいある男性が、計ると138(図1)であった。逆捻転を行うと、22下がって、116(図2)になった。

毎週1回、定期的に按摩・整体にかかっている患者さんである。

月に1~2回、血圧を計って逆捻転を行っている。

肥満体系であるが、親戚に不幸があって食欲がない日が続いた。

4㎏ほど体重が減ったというので血圧を計ると、138であった。

ほぼ正常な血圧なので逆捻転を行ってもこれ以上下がらないのではないかと思ったが、

右腎兪穴の位置する腰椎2/3椎間関節に5分間の逆捻転を行った。(図3)

116に下がった。

下の血圧が80ということで、ほぼ正常の血圧になった。

機関誌178号 (04年11月 発行)掲載

①後頭骨/環椎関節の 内天柱穴の離開法で痔に響いた。

男性 51歳

図1

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鼻詰まりが慢性的にあるという。
後頭骨/環椎関節の内天柱穴の離開法を左右同時に行った。
鼻の奥にジーンとした感覚で響いた。
さらに持続して行うと、肛門に痒みが起こった。
患者「先生、たまに肛門が痒くなるのですが、今、起こっています。いい感じです。首の整体で肛門に痒みが起こったのは初めてです。治りそうな気がするのでずーっとやって下さい」
5分間持続して行った。
鼻の通りがすごく良くなった。
肛門の痒みはなくなって、肛門を締め付けても違和感が少なくなった。


➁ 胃兪穴の位置する胸椎12/腰椎1椎間関節の逆捻転で、顎関節の痛みが軽減した。

女性 48歳

〔右上側臥位〕
顎は口を開けて右に寄せた時に、右の顎関節部に痛みが起こる。
胸椎12/腰椎1棘突起間を調べて、その横に手根の豆状骨を当てた。逆捻転を強めの力で行った。(図参照)
上腹部の胃経募穴・中脘穴にズーンとした感覚が起こった。
患者に口を開けて顎を右に寄せるように指示すると、普段、感じる痛みが軽減していた。
1分間の持続的手技を2回行った。
坐位になって顎を右に寄せると、右顎関節の痛みは50%程度軽減していた。

機関誌177号 (04年09月 発行)掲載

胸椎3/4椎間関節の逆捻転を行って、肘関節内側部のアトピー皮膚炎の部位に響いた。

女性 32歳

図1

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図2

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図3

患者は右肘関節内側部の肺経・尺沢穴にアトピーがある。
患者の背部に位置して、胸椎3/4椎間関節の逆捻転を行った。(図1)
1分くらい経過したとき、アトピー患部に痒い感覚が起った。
さらに2分間行うと痒い感覚が起らなくなった。
肘のアトピー患部に腕橈関節の過伸展と凹滑り法を行った。(図2)

また痒い感覚が起ったが、1分間ほど行うと起こらなくなった。
アトピーに手技を行うと、改善の反応として痒い感覚が起こることがある。

➁ 母指に痛みが出るようにボトルの蓋をつかんで捻じり、風池穴の離開法を行って改善した。女性 72歳
右母指の第1手根中手関節部に痛みがある。(CM関節痛)
この痛みは瓶の蓋を捻じる時に起こるという。
当院のあったペットボトルの蓋を開けるように母指に力を入れさせた。
痛みを誘発した状態で、後頭骨/環椎関節の風池穴の離開法を行った。(図3)
2分間ほど持続して行うと母指の痛みが軽減した。
患者にねじる動作を一休みさせてから、もう一度行った。
2分間行うと痛みがさらに軽減した。
終わってから右母指でボトルの蓋を強く捻じると、痛みは50%程度改善していた。

機関誌176号 (04年07月 発行)掲載

逆捻転を左右行って血圧が全く変わらなかった。

男性 45歳

図1

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図2

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図3

(患者は男性であるが写真は女性)
按摩治療をして最後に「私、血圧が低くて上が80から90です」という。
血圧を計ると101であった。
「逆捻転という手技で血圧が上がるので、やってみましょう」
按摩治療で左の志室穴に硬結・圧痛があった。左上側臥位で腎兪穴の位置する腰椎2/3椎間関節に逆捻転を行った。(図1)
指圧で志室穴を持続圧したときよりも腹鳴が起こった。
腹部への響き感覚と腹鳴が起こらなくなるまで、3分間ほど行った。
座って血圧を計ると、上は全く変わらずに101であった。(図2)
下の血圧は64から66になった。
右上側臥位になって左側と同様に腰椎2/3椎間関節に逆捻転を2分間行った。
左側ほどではなかったが、腹に響いて腹鳴が起こった。
座って血圧を計ると、また同じく101であった。(図3)
下の血圧は66から68になっていた。
逆捻転を行って、こんなことは初めてであった。
患者「私にとって100台は高い方です。だから変わらなかったのだと思います」

機関誌175号 (04年05月 発行)掲載

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