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11  ツボの研究

➀ 胃が悪いという自覚症状に対して、胃兪穴の指圧よりも腎兪穴の方が強く響いた。女性77歳

〔腹臥位〕

胃が悪いというので圧痛があった左胃兪穴を持続圧すると胃に響いた。

腎兪穴にも圧痛があったので持続圧すると、このツボの方が胃に響いた。

腎の弱りで胃が悪くなっていると判断した。

➁ 左地機穴の刺鍼で排便があった。

女性 52歳

地機穴は脾経のツボである。脾の生理作用は「昇清」、すなわち栄養の成分を吸い上げる作用である。

しかし脾兪穴に刺鍼したところ、食物残渣を下げる作用になった。

➂ 湧泉穴の母指圧で痔に響いた。男性 63歳

激痛があった右湧泉穴を重ね母指で持続圧したところ、痔に痒い感覚で響きが起こった。

機関誌178号 (04年11月 発行)掲載

①上風池穴に刺鍼したところ、日本環跳穴に響いた。 女性 52歳

〔腹臥位〕
激痛があった右後頭部、胆経・上風池穴に刺鍼して圧迫撚鍼を繰り返した。
そこは股関節を屈曲してシワのできる部位で、日本環跳穴であった。

➁ 左外厥陰兪穴を持続圧したら、中指の指先が太くなる感じで響いた。女性 51歳
〔腹臥位〕
左中指に湿疹がある。
肩甲間部で中指に関係が深い厥陰兪穴を調べると、左外厥陰兪穴に圧痛があった。
持続圧すると中指の指先が太くなる感覚が起った。
感覚が少なくなるまで3分間持続圧を行った。

➂ 犢鼻穴に刺鍼したところ口の中に響いた。女性 42歳
階段を下りるときに右膝の皿の下が痛むという。
胃経の犢鼻穴であった。刺鍼して運鍼すると口の中の上顎にジーンとした感覚が起った。

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​図1

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​図2

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​図3

機関誌176号 (04年07月 発行)掲載

① 築賓穴を持続圧したら、頭がスーッとした。

女性 48歳
腹臥位
硬結があった右腎経・築賓穴を持続圧したところ、半分眠っていた頭の中がスーッとして物を考えられる感覚になった。


② 激痛があった築賓穴を持続圧したら、痔にジーンと響いた。

男性 62歳
痔があるということで下腿の腎経のツボを調べると左築賓穴に激痛があった。
持続圧するとイボ痔がある左側にジーンとした感覚が起こった。
感覚が少なくなるまで3分間持続圧を行った。


③ 激痛があった下髎穴を持続圧したら、排便の便が太くなった。

女性 42歳
下髎穴を指圧して激痛があったので「痔はないですか」と聞くと「ないです」との返事であった。
持続圧を繰り返して行った。
1週間後の治療で「先生、便が太くでました!」

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​図1

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​図2

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​図3

機関誌175号 (04年05月 発行)掲載

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